HOME » 自腹で潜入レポート » この相談所の潜入レポート » オーネットのお見合いレポ②「初対面でギャップに唖然」
Bさんとお見合いをしようと思ったのは、爽やかなイメージがあったから。趣味はテニスとスポーツ観戦。性格は明るい方だと自分からアピールしていて快活そう。何より、太陽のような笑顔とホッとさせる雰囲気の良さが「会ってみたい」と思わせた。
それに、今回は初めから相性の良いことを前提に紹介されているから、自分さえお相手を気に入れば後は何も問題ないはず。
しかし、実際に連絡を取ってみると、電話番号を教えた途端に突然かけてきたり、メールでやり取りする内容もかみ合わなかったりと「ズレ」を感じた。結局、会う約束以外は、ほとんど話さなかった。
待ち合わせ場所は、渋谷のハチ公前。ベタな場所ではあるけれど、写真しか手がかりがない人を見つけるには、いいのかもしれない。
私は待ち合わせの30分前に渋谷に着いた。電車で移動している間に服が乱れているかもしれないし、化粧がハゲかかっているかもしれない。早めに到着して身だしなみを整えたかった。
自分の姿をチェックしている間に、時計の針はいつのまにか18時を指している。私が電話は苦手だと告げていたので、Bさんから電話はないだろうと思い、こちらから到着した旨をメールする。
Bさんからの返信はすぐに来た。Bさんはすでにハチ公前にいるらしい。待たせてはいけないと思い、急ぎ足で待ち合わせ場所に向かう。
ハチ公の真ん前に突っ立っている男性がいる。本当に真ん前。もしハチ公の彫刻が本物の犬だったら、頭をガブリとかじられていることだろう。
(……あの人じゃないよね!?)
そこで、電話をして携帯を耳に当てる男の人を探すことにした。
プルルルー。
ぎょえ。
携帯を耳に当てたのは、ハチ公に頭をカジられそうな位置に立つ男性だった……。予感は的中した。
たしか私は、スポーツ好きの明るく爽やかなBさんに申し込みをしたはず。
それなのに……携帯を耳に当てた男性はまったく以って写真とは別人!!
まず身長。
167cmの54kgだった、はず。
身長は間違いなさそうだけれど、どう見てもメタボリックな腹の出っぱり具合。絶対に体重は違う。
次に姿勢。
とても休みの日にテニスをしたりジムへ通ったりと、アクティブに過ごしているようには見えない真ん丸な猫背。顔が前に突き出て、根暗な印象……。
そして、髪の毛。
これには泣けてきた。だって写真で見たBさんは「フサフサ」だった。
なのに、目の前に立っているBさんの頭のテッペンは……。
それでも私はメゲない!
オトコは、やっぱり中身。
見た目で人を判断いたしません。
そう自分に言い聞かせ、おそるおそるBさんの元へ近づいていった。
並んで歩きながら改めてBさんを見てみると、身なりはきちんとしている。ツヤピカな革靴に、シワひとつない清潔感あるクロスチェックの青いシャツ。ベージュのパンツにも綺麗な縦ラインが入っている。
どうやらBさんは早めに到着し、2人で入るためのお店をリサーチしてくれていたそう。メールでは押しが強く、番号を教えたらいきなりコールしてくるKYなヤツだと思っていたけれど、その分リードしてくれる人なのね、と思った。ところがBさん、実際に話してみると印象が違う。こっちから話しかけないと何もしゃべってくれない。これじゃ、押しが強いのか弱いのかわからない。
私もそんなに話が得意じゃないけれど、沈黙したまま歩くのもイヤ。そう思って、今日の出来事や天気の話なんかを持ち出してみる。
ワタシ:「今日は雨が降っちゃいましたねぇ」
Bさん:「そうですねぇ」
(会話終了)
ワタシ:「渋谷にはよく来られるんですか?」
Bさん:「いやぁ、あまり。若いときは来ていましたね」
(会話終了)
こうして会話が盛り上がることなくBさんに連れて行かれたお店は、渋谷駅に程近いビルの上階に位置する創作料理店だった。店のセレクトはそんなに悪くない。私は何度か来たことのあるお店。けれど、一生懸命探してくれたBさんを立てる意味でも、初めて来たフリをすることにした。
週末ということもあり、かなりの賑わい。入り口付近では何組か待っている。てっきりBさんは予約をしているものだと思ったら、していませんでした。それどころか、カバンからプリントアウトしてきた割引クーポン券を取り出した。
……それなりの年収なんだし、最初のデートくらいは懐の余裕を見せてほしい。と思うのは、私のワガママ? 結局Bさんと私は、席が空くまで店外にあるソファで待つことになった。
ようやく席に案内され、メニューを眺める。2人でメニューを見始めてから、1分以上が経過――。
とりあえず生ビールを2つ注文することは決定したが、Bさんが動く気配はない。ということで、私は店員さんを探そうと店内をキョロキョロと見渡した。今日はお見合いの場だから、大きな声で「すみませーん!」と呼ぶわけにもいかず、必死に視線を送るしかない。この日のように広い店内だと余計に店員を捕まえるのは難しい。
こうして私が必死に店員を探している間、Bさんは何をするでもなかった。
オーダーし終わると、次は料理を選ぶ。Bさんに「どんなものがお好きですか?」と、聞いてみるが、しゃべる声が小さすぎて何を言ってるのか分からない。
そして店員を呼ぶのは、またしても私。店内をキョロキョロしながら、ふと気づいた。
なんだか今日の私ってば、すごく働き者!?
注文が終ったところで、落ち着きを取り戻し会話スタート。ここまでで、かなりグッタリだけど、出会ってまだ30分くらいしか経っていないし頑張るしかない! そう思い話を振ってみるものの、話題が広がらず3分以上沈黙……。
Bさんは、悪い人じゃなさそうだし、喋るときにも、常に微笑んでいる。
ただあまりにも微笑んでいるから、逆に不気味に感じる。
あと、ヘンだと思ったところがもう1つ。自分の皿に料理を取り分けるたびに、イチイチ「いただきます」と言う。一口分のお料理や一切れのお刺身をつまむだけでも、「いただきます」なのだ。言いすぎるのは、マナーのレベルを通り越していませんか?
店に入って2時間が経過する頃には、Bさんに興味を持てない状態となっていた。それより、Bさんの隣に座っているラブラブなカップルが気になる。Bさんには申し訳ないと思いつつも、カップルの話題が耳に入ってくる。私の集中力は途切れてしまっていた。
会計となり、支払いの紙がBさんに渡される。Bさんは、当然のように割引クーポン券をバッグから取り出す。
2人の飲食代は、合計7,500円。これを割り勘することになり、Bさんが4,000円で、私が3,500円を支払った。そこにクーポン券を出し、割引分の1,000円がBさんに渡された。
Bさんに1,000円を差し出され「いいですよ~。Bさんが取っておいてください」と、私。すると、あっさりBさんは自分の財布に1,000円をしまい込んだ。ん? ちょっと待って!
Bさんが1,000円を受け取ると、私のほうが多く支払ったことになるゾ。
割り勘が嫌いとか、少し多めに払ったとか、どうでもいいんです。
ただ、そそくさと財布の中にしまい込んでしまうって無神経な気がしません?
1,000円を断っても、「いいですよ。取っておいてください」と差し出すのがフツウだと思っていただけに、びっくりした。
Bさんとは、お見合い以来、連絡を取っていない。
メールでは押しが強いと感じたBさんだけど、実際に会ってみると私がリードしてたような……。データマッチングで相性がいいお相手ということで、期待しすぎたところもあるかもしれない。でも、プロフィール写真と本人があまりにも違うのは、どうなんでしょう?